「主は孤独なもの」
そう、私に暁さんは告げた。
いつだろう?恋愛感情の話をした時だと思う。
「俺が、『好きだ好きだ、俺のものだからどこにもいくなっ!』ってしたら俺のことを敬えるか?」
みたいな事を問われたことがある。
多分まだ日が浅い頃だ
でも…それって、暁さんは無理してないのだろうか?
と問うと「主は孤独なもの」と帰ってきた。
思い上がった気持ちだろうけど私のことを請うほど好きになってくれた時に
暁さんはどうやって心の苦しさをほぐすのだろう?
と悲しくなった
私を素直にしてくれる人は私に素直になれない人なんだと。
心に決めて言葉にした
「私は暁さんを独りにしない」
もし、私を欲してくれるなら
少しの暇でも、私は暁さんの元に行こう
もし、私を愛おしく思ってくれるなら
言葉にできない分私が言葉にしよう
表せない感情を察知出来たらその分私が表そう、と。
この人を私は独りにしないと心に決めた瞬間だった。
ある日、ふと尋ねてみた
「私は暁さんを独りにしてませんか?」
大丈夫だよ、と返してくれた。
言葉にしてなくても態度にしてくれている「私への思い」がある
愛しむ手が
優しい眼差しが
会ってすぐの微笑む顔が
言葉にしてない暁さんの思いだ
だから、そこから私は汲み取ってたくさんの笑顔と言葉と態度で返すんだ。
伝わってるって。
それを受け取ってくれているのがわかってとても嬉しかった。
だからこれからも、怠らず繰り返す。
ただいま、と笑顔で足元に帰ることを。
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