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撫でて

各種諸々の事情で起きてた忙しさが落ち着き
心のつかえを暁さんに解いてもらって
そうしたら心が少し腑抜けてしまった。

いい子、って撫でられたい

そう、弱ったココロを慈しみ撫でられることで癒したいと少しワガママを告げる。

撫でられるの好きだもんな

と返してくれる。
そう、逢瀬の時間の間に私の髪を頭を背を撫でる温かい手。
その手を感じることは本当に幸せで、ふにゃりと力の抜けた顔でいるようなのだ。

そして、暁さんに好意的に触れられる事で私は暁さんのそばにいることを
偽りなく赦されているのだと実感することができる。
こんなに優しく温かく私を包む手が、私を拒むわけがない、そう信じさせてくれるくらいに暁さんの腕と掌は私を温める。

そんな私に暁さんは

まあ触られてると安心だしな♪

と返してくれる。
そう、触られてるのは安心するのだ。
早くまた、撫でて?
そう強請るほどに安心だ。





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recovery

胸がぐっと苦しい

そう告げる
ああ、コレは久々に感じる心の動き

好きでいるのは幸せ

なのに
なんでこんなに苦しいのかなーって


そう告げる
ああ、こんなところまで私の心は封じて起きないように抑えつけてたんだね。

ああ、好きだなーって穏やかな気持ちだけじゃなくて
顔見たらドキドキするし
手をつないでもらえたら嬉しいけどオロオロする
思い出すとグッて苦しい


そう、抑えつけて殺しかけてた気持ちは恋心。
素直に好きと渡せない私に暁さんは気づいてたのだろう。

少しずつ回復しないとだな

そう、伝えてくれる。
好きだと唄うように告げる私に戻れよと。
好き好きとココロをそのまま伝えられる私に戻れよと。

リカバリー期間が必要なほどどうやら私は縮こまり怖がりの弱虫が悪化してるのだ。
好きですと笑顔で告げられるくらい早く元気になりたい。



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「俺のモノ」の重さ

逢瀬の時の涙まで舐めとり告げられた
俺のモノ
という言葉
その言葉は私にとって喜びであると同時に驚きだった。

そう、涙まで暁さんのモノならば
血液から色素を抜いた液体、の涙まで暁さんのモノならば
私は毛の先一つ、も暁さんだけの所有物なのだ。
爪の一欠片、すらも暁さんだけの所有物なのだ。
なんということだろう
とてつも無い人だなと驚きを隠せなかった。

社会的にお互い独占し会えない場所、はある
だけれども、それを除いた全てを受け入れると
そしてそれを除いた全てを欲してくれると
私に告げてくれたようなものじゃないかと。

コンプレックスも自己嫌悪も暁さんは否定を一切しなかった。
そんなことは無いなんていうまやかしじみた言葉は私には落とさなかった。
汚いと私が私を罵ることはダメと諌められたけど
それごとお前だ
と抱いてくれた。
それごと寄越せ
と欲してくれた

暁さんは私のことを丸呑みにしてくれるつもりなのかしら
そんな鬼神迫るような勢いに感じたと告げたら
それも嬉しいんだろ?(笑)
と笑って文字を返してくれた。

いつか、暁さんに頭から食べられてしまうかもしれない。
頸を切って溢れる血まで飲みたいと、言われたらそのまま捧げてしまうだろう。
暁さんのもの、だから。
体も心も丸呑みにされてしまうかもしれない。
その時、もし、絶命するとしても私は笑ってその手に委ねてしまうだろう。
だって私はあなたのものだもの、ねぇ?暁さん。




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定期充電

ようやく会えて、触れて、満たしあえて
そうすると心に私が無意識でかけてたロックが外れる。

おそらく私は、ある一定以上心が弱ると自分の弱さを対外的に出さないようにしたがって
心の声が口に届くまでの関所を作ってしまう。
あった後すぐの帰り道でもこんなに寂しいのだ。
でも、それをすぐに暁さんに告げられている。
心はポカポカだけどやっぱり寂しい
駅で降ろされて車を見送るのは切ない。その切なさを逢瀬直後の私ならすぐ言葉にできるのに
今回の逢瀬前、5ヶ月のご無沙汰期間の後半はこういったちょっとした寂しさも言葉にすることが怖かった。

暁さんの心には文字で触れてる、とはいえ
生身でぶつかり合い、触れ合い、生の声で聞く言葉ほど私を満たしてくれることは無い。
そして満たしてもらって初めて私は怖がらずに心を暁さんに渡せるのだ。
満たされてない期間は
どんどん私を頑なにして
どんどん私を怖がりにして
どんどん私を弱虫にした
だから、心を文字にすることをためらい怖がり
逢瀬直後の私のように軽やかに文字を綴ることができなかったのだ。

定期充電って本当に大切。
まだ残る臀部の痛みと
少し残る暁さんの匂いを感じながら
新幹線のシートに身体を埋める。

ありがとうございます、と文字を送った私に楽しかったと返してくれる暁さん。
それは偽らざる気持ちなのを先ほどまでの声や顔、態度が教えてくれている。
大好きを素直に渡せる私にやっと戻れて、帰路につくことができる幸せ。
格安チケットについてるドリンク券でビールを求めてこの幸せを肴にグイッと飲んだ。





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キスの場所

意識した事はあまりなかったけれど
キスする場所、には意味があるらしい。



私が暁さんによくする場所、は
※ご奉仕ではなくて単なるキスとして
頬や顎、唇、手の甲もしたと思う。あと足。

頬は親愛、満足
唇は愛情
手の甲は敬愛
足は服従、隷属、崇拝

暁さんからは
唇、額、耳、鼻頭、喉、首筋
額は祝福
耳は誘惑
鼻は愛玩
喉は欲求
首筋は執着

キスだけで、これだけ色とりどり豊かな感情が表せるのか
沢山の思いを渡せるのかとほう、と息を吐く。

ご奉仕だけじゃなく
沢山沢山口付けられるなら
私の心を届ける手段、として
いろんなところに口付けようと思う。

そして、何よりも、私は暁さんとのキスは大好きだから
もっと、もっと口付けてもらえたら嬉しいな、と思うのだった。



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プロフィール

灯里

Author:灯里
M奴隷二年目
愛奴と呼んでいただけるようになった灯里と飼い主である暁さんとの関係
ここは灯里から暁さんへの報告書であり二人の間の色々を残す場所です。
やっと卵から孵ったくらいの私がどんな姿になるのか
暁さんの「願望」と私の「願い」が重なるときにどんな化学反応が起こるのか。
日々と逢瀬と想いを綴っていこうと思います。

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I walk to your cause
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