逢瀬の時の涙まで舐めとり告げられた
俺のモノという言葉
その言葉は私にとって喜びであると同時に驚きだった。
そう、涙まで暁さんのモノならば
血液から色素を抜いた液体、の涙まで暁さんのモノならば
私は毛の先一つ、も暁さんだけの所有物なのだ。
爪の一欠片、すらも暁さんだけの所有物なのだ。
なんということだろう
とてつも無い人だなと驚きを隠せなかった。
社会的にお互い独占し会えない場所、はある
だけれども、それを除いた全てを受け入れると
そしてそれを除いた全てを欲してくれると
私に告げてくれたようなものじゃないかと。
コンプレックスも自己嫌悪も暁さんは否定を一切しなかった。
そんなことは無いなんていうまやかしじみた言葉は私には落とさなかった。
汚いと私が私を罵ることはダメと諌められたけど
それごとお前だと抱いてくれた。
それごと寄越せと欲してくれた
暁さんは私のことを丸呑みにしてくれるつもりなのかしら
そんな鬼神迫るような勢いに感じたと告げたら
それも嬉しいんだろ?(笑)と笑って文字を返してくれた。
いつか、暁さんに頭から食べられてしまうかもしれない。
頸を切って溢れる血まで飲みたいと、言われたらそのまま捧げてしまうだろう。
暁さんのもの、だから。
体も心も丸呑みにされてしまうかもしれない。
その時、もし、絶命するとしても私は笑ってその手に委ねてしまうだろう。
だって私はあなたのものだもの、ねぇ?暁さん。
ランキングに参加しました。
よろしかったらクリックしてください。