年内は無理だと思ってた。
暁さんは所謂繁忙期だ。
何の因果か、夏に仕事を辞めた私はハローワークから暁さんのお勤めの会社の支社へ紹介状を出されてしまって
採用試験を受けたら合格してしまったのだ。
もちろん同会社とはいっても所属支社のエリアは違うので全く差し障りは無いのだけど
暁さんが今どのくらい忙しいか肌身に感じてわかるのだ。
うわーこれはだめだ、忙しい。
そうわかるほど。
お帰りが遅い理由も、朝しかメールが無いことがある理由もだ。
だから良い子にしてよう、と努めてはいたのだけど
ちょっとしたトラブルで、心細さを見せてしまい
お時間をいただけることになった。
すでにここで「あー心配かけてしまったんだな」と気持ちがシュンとしていた。
いつもの新幹線に乗りいつも通りお弁当を持って会いに向かう。
車内で目を閉じても眠いのに眠れない
「無理をさせてしまったのではないか」「嬉しいのは私だけ?」
不安がでてくるのを止められなかった。
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