暁さんに繰り言のように
お家に帰りたいと漏らしていた
(私の精神的なhomeは暁さんの腕の中と暁さんに宣言し認めてもらってる)
そんな私に俺も会いたいよ、時間は作るから待ってるんだぞとなだめてもらい三ヶ月弱
ようやっと桜の散るタイミングでお呼び出しをもらえた。
新幹線に乗る時の服装があからさまに軽装になっているけれど
花冷えするので春の装いにはなりきれない。
綿入りの風除けコートから薄手のスプリングコートへ変えた上着と
タイツ着用の許可を得て黒の短めのフレアをはいていく。
ブーツからパンプスに変えられたのが変化といえば変化と言えよう。
新幹線内で敢えて朝食を摂る是非を問う。
イラマがお馴染みとなってしまってるので吐き汚いのは嫌だなと思いつつ
暁さんが「吐かせたい」のに「吐くものが胃にない」のも私が吐けない原因なのかもしれない
と、食べ物にとても失礼な思想もしてしまう。
食べてくるようメッセージが来たのでパンを齧りながら朝のスーツ率の高い新幹線のシートに身を委ねた。
心に「重石」の、ようなものがない逢瀬はもしかしたら久方ぶりだろう。
メソメソした情けなさと申し訳なさはあるけれど
お顔を見て謝れば、あとはもしかしたら暁さん流のお仕置きがあるならそれを受けたらスッキリしてしまう感じの感情だ。
ホームに着いた新幹線から降りて朝の冷たい空気を胸いっぱいに吸い込んで
ロータリーへと足を向けた。
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