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懐に帰る2

新幹線が何時もの街に着いた。
何分くらいに着くよ、のメールに合わせてロータリーへ降りるとタイミング良く暁さんの車が滑り込む。
ただいまです、と乗り込む。

笑顔は歪じゃなかったろうか?
キチンと笑えてたかな…
そう、思う私をよそに車は何時もの方向へ進んで行った。

ホテルへ着いて、いつもと違いブーツを履いてるので部屋に入るタイミングが遅れてしまう。
普段はさせて頂いてるジャケットなどを脱ぐ時のお世話ができなかった。
ちょっと悔しいなーと思うけどお待たせした私が悪いのだから仕方ない。
私も遅れてコートやジャケットを脱ぎ足元へ座る。

頭にぽん、と手が乗り私の鼻頭をちょいちょいとつつく。
ふっと心の痞えがとれて溢れた笑顔に
「お、笑った」
と、声をかけてもらう。
いつもと違う、って気づいてたんだ。
気を使わせてしまったなと反省。

身長のせいか格好のせいか電車で絡まれたという話をしたらその時の格好でと言われていたので
短い丈のニットワンピを着ていた。
「似合ってる」と言われて嬉しいけど照れる。

短いスカートをめくるように指示をされてめくる。
「足、見られただろ?」
「スカートの中見えると思われたんじゃないか?」
そんな言葉を投げかける。
私が「恥ずかしがる」のをお好みになる暁さんの言葉がどんどん恥ずかしい、を押し上げる。

恥ずかしい思いをさせることと「隙がありそうで無い女」で居させることが狙いなのか
気をつけて歩くよう指示される。
短めのスカートの時は必ず持ち歩くストールで隠して座ると伝えると満足げに頷いていた。


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懐に帰る1

年内は無理だと思ってた。
暁さんは所謂繁忙期だ。
何の因果か、夏に仕事を辞めた私はハローワークから暁さんのお勤めの会社の支社へ紹介状を出されてしまって
採用試験を受けたら合格してしまったのだ。

もちろん同会社とはいっても所属支社のエリアは違うので全く差し障りは無いのだけど
暁さんが今どのくらい忙しいか肌身に感じてわかるのだ。

うわーこれはだめだ、忙しい。
そうわかるほど。
お帰りが遅い理由も、朝しかメールが無いことがある理由もだ。

だから良い子にしてよう、と努めてはいたのだけど
ちょっとしたトラブルで、心細さを見せてしまい
お時間をいただけることになった。
すでにここで「あー心配かけてしまったんだな」と気持ちがシュンとしていた。

いつもの新幹線に乗りいつも通りお弁当を持って会いに向かう。
車内で目を閉じても眠いのに眠れない
「無理をさせてしまったのではないか」「嬉しいのは私だけ?」
不安がでてくるのを止められなかった。


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好きなもの

手袋、はあまりつけないけど
ミトンが好きだ。

五本指の手袋はじつはあまり、着けないし好きではない。
まず、手が大きくて可愛いものが手に入らないのだ。
メンズのものもだいぶ、よくなってきたけど
手の幅は女なのに手の平や指の長さが男の私にはジャストにはならない。

その分ミトンは全く困らないのだ。
すっぽりと包まれる感じが暖かさと安心感を与えてくれる。

そして何より…
四本指が包まれてる感覚に少しの不自由を感じる。
普段なら人差し指ですいっと動かしたりするスマホが弄れなかったり
摘まんだりボタンを押したりもちょっと不自由。
不自由に理由があってその理由に拘束されてるのが
なんだかそそるのだ。

なんだかちょっと変態な理由だけど
それでもお気に入りのミトンをつける。
今のお気に入りはニットのものなのに手の甲の部分にはラビットファーがついているふわふわモコモコの子だ。
なんと最近のミトンはスマホ対応もしててミトンの親指部分と四本指部分の先端で触ると
スマホを操作出来たりする。
もちろん、五本指より誤変換も多くなるけど。

お気に入りのミトンの中で手をぬくぬくさせながら冬空を歩くのもオツなものだ。


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自我を持つこと

暁さんは「人」であることを尊重してくれている。

人間は考える葦だ
肉食獣のように強い牙も持たなければ
草食獣のようなしなかやで軽く走るスピードもなく
身を覆う殻や強靭な皮膚を持つこともない。

でも、考えることが武器で防具だから
古では剣と甲冑を
今では兵器とシェルターをつくれる。

考えること、を人間の基とするなら
暁さんはそれを本当に大切にする。

愚問のような問いにすら
考えることを良しとする。

想い悩んで捕らわれたらそこから切り離すけど
そうでない限りは考えることは正義だ。

だから、盲信をするような躾をしない。
ご主人様というものを信仰させて自我を奪いトランス状態にして他を見せない
何て簡単な事だろう。
少なくとも1年前後、下手したら3年くらいは従順な奴隷ができる。
でも、それは「ご主人様」の抜け殻を見るようなものだろう。

「信仰」の対象になった「ご主人様」は偶像のように完璧な存在として崇められる。
しかし、大体は中身は人間なので生身だ。
アイドルはイチゴのウンチ!なんてこたぁないのと同じで
全てが完璧な存在は本当に生きとし生けるものの中には存在しない。
そもそもS性癖とM性癖とを埋め合うための関係なのだからお互い「欠けている」のだ。
それをなかったことにして築く関係には無理が生じる。
無理が亀裂となりお互いを隔絶していく。

暁さんは完璧な存在になろうとしない。
これ、今度教えてなんて普通に仰るし、食べ物の好き嫌いだってある。
「無理をしない」を地で行くからお昼寝でイビキもかくしよだれたらしてることもある。

でも、私の変調を見極めるし
心の淀みにたいしてキチンと向き合う優しくて真摯な人だ。
私の、私にとって素敵な主だ。

「頑張りすぎるな」「無理はしない」を私に教えるために、なのかもしれないけど
私は暁さんと一緒に居ることを選べてよかった。
自我を殺さないで私のままで足元に跪けるから。


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プロフィール

灯里

Author:灯里
M奴隷二年目
愛奴と呼んでいただけるようになった灯里と飼い主である暁さんとの関係
ここは灯里から暁さんへの報告書であり二人の間の色々を残す場所です。
やっと卵から孵ったくらいの私がどんな姿になるのか
暁さんの「願望」と私の「願い」が重なるときにどんな化学反応が起こるのか。
日々と逢瀬と想いを綴っていこうと思います。

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