精密検査を受ける。
ああ、気が重い。
大病院の過密とも言える検査日程の中にねじ込むように入れた検査の日。
朝から夕方迄、ジリジリと過ごす。
暁さんからも、待つの疲れるねとねぎらってもらいながら検査終了。
そして、結果が出る前に暁さんに会うことになった。
あってる時の事は後日書くけれど
沢山泣いた。
もともと体力が無いのにこのせいで体力は奪われて身体はままならないし
なにより暁さんにに心配をかけてるのが心苦しくて。
なのに、離れたくないのだ。
そんな不安を読み切って居たのだろう。
ホテルの部屋で暁さんは目をそらさず真っ直ぐ私の目を見て話した。
どんな身体でも私を手放さない、と。
手足がなくなっても口を使うから出来ることをキチンとしなさいと。
暁さんの言葉には覚悟があった。
「自分の選んで飼った女を自分の責任の及ぶ範囲でキチンと保護する」
そんな覚悟があった。
無責任では無い暁さんにこの覚悟を決めてもらえたということは
容易な理由で手放さないでいると示されたことだった。
「離れたくなっても離してやらないから覚悟しろよ」
茶化しながら伝えてくれた言葉がなによりの暁さんの心からの思いだと思う。
健康とは遠いからだだけど
この身体で尽くせと言われるなら尽し切ろう。
暁さんの覚悟を受け取った私は
暁さん、という飼い主にずっとついていくという覚悟を返した。
すべて、なんて言えないけど
私の渡せる限りの私は
全部、全部、暁さんに預けよう。
要らないなんて、言われないけどその、覚悟をした暁さんの思いに胡坐をかくこと無く私の中の渡せるものを渡し続けて行こうと思う。
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