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『会って決めたい』
つまり、会いたいと言ってるのも同意の言葉で二度目の申し出を保留にした私。
何が嫌というのも、なかった。
むしろ、遠距離とまだ会っていない以外は全て好条件だった。
でも、見たこともない人に従うのは、怖い。
会って目の前で同じ話をしてたら多分、一度目の手招きで直ぐにYESと答えていた確信がある。
でも、暁さんにはまだお会いしてないから解らない。
会ってからと繰り返していた。
暁さんは正直だった。
不倫をする人独特の家庭の悪口も言わなかった。
今でも暁さんの奥方様の話は聞いたことがないし…まぁ聞く気もないけど。
『嫁とは別れるつもりでいる』
不倫さんの常套句だけど暁さんの口からは今になってもこの言葉は聞いた事はない。
『家庭は冷え切ってて帰る場所じゃない。家に帰りたくない。』
とも聞かない。
そういうくだらない嘘をつかない事って本当に優しい人じゃないとできない。
甘い嘘を並べる方がM女も不倫相手もつかまえやすいもの。
こんな関係を作っていうセリフじゃないけれど
あ、信用に値する人だと思えた。
その他にも沢山話をした。
何で出張に来てるのかとか
会っている友達の事とか
ご主人様を持った事は無いけど変わった性癖の元彼が居て
その人がキッカケでSMに興味を持った事とか
私の趣味の事とか
とにかく暁さんは聞き出し上手だった
今でも言われるのが
『灯里の事はなんでも知りたい』
些細な事でもキチンと聞こうとしてくれた。
そんな話を繰り返す中で三度目の言葉での手招きがあった。
......…………………………………………
今まで伝えた通り
この気持ち受け取ってくれないのかな?
この気持ちいらないのかな?
それは俺も今は同じだぞ?
俺は決めたと伝えてある
......…………………………………………
欲しいに決まってる。
私だけのものにしたい。
ムクムクと湧き上がる独占欲
そして、これだけ繰り返し繰り返し飽かずに思いを伝えて下さるという真摯な態度に信じてみようという気持ちが起きた。
私はこの場所が欲しいんだと暁さんの足元にいく事を決めた。
『お願いします』
この一言を打つだけで指先が震えてしまったけど…
後ろ指なら好きなだけ差されようと決めた。
差し出された手を取った私をどう思ったのだろう。
でも、その瞬間私は安堵していた。